テレビドラマのように楽しむ新たなマルチプレイ“スパルタンOps”【『Halo 4』スタジオツアー その2】
●革新的な挑戦を行う『Halo 4』のマルチプレイ
2012年3月某日、Xbox 360の期待作『Halo 4』を手掛ける343Industries(インダストリーズ)のスタジオツアーが開催された。ファミ通.comでは343Industriesスタジオツアーで得た『Halo 4』の最新情報を4つの記事にわたって展開する。第2弾となる本記事では、マルチプレイに関する情報をお届けしよう。
■スパルタンOpsはキャンペーンとマルチの架け橋に
『Halo(ヘイロー)』シリーズがここまで支持される理由のひとつは、完成されたマルチプレイにある。『Halo 4』ではその偉大な遺産であるマルチプレイの見直しが図られるようだ。
FPS(ファースト・パーソン・シューター)初心者にとって、マルチプレイの敷居は低いとは言えない。ベテランプレイヤーのターゲットにされ、ゲームに入った瞬間殺されるという経験が続けばプレイ意欲は失せてしまうだろう。ましてや『Halo(ヘイロー)』シリーズほどの世界的人気タイトルとなれば、そういった懸念がほかのタイトルよりも起きやすい。『Halo 4』のマルチプレイではそういった問題を解消し“アクセスを容易にする”ことを第1のテーマとしている。第2のテーマは、“やりがいのある経験にする”。進化システムを導入してカスタマイズ要素を拡大し、装備が変わればプレイスタイルも変化するようなゲームデザインにするという。また、相手を倒すだけでなくサポートしたプレイヤーにも報酬が伴うようなルール作りで間口を広げ、第3のテーマ“つねにゲームに参加してもらう”ことを目指す。そして“マルチプレイの見直し”を象徴するのが第4のテーマ、“マルチプレイをストーリーに根差したものにする”。従来までのマルチプレイは本編から独立したモードとして機能していたが、『Halo 4』のマルチプレイはキャンペーンモードとつながるのだ。
▲これがマルチプレイの舞台となるUNSC Infinity。
マルチプレイの舞台となるのは、人類の国連宇宙軍(United Nations Space Command)――通称UNSCが所有するスペースシップ“UNSC Infinity”。ここでプレイヤーは自分の分身となる特殊機甲部隊“スパルタン”の第4世代(ちなみにマスターチーフは第2世代)をクリエイトし、マルチプレイへ参加することになる。つまり、『Halo 4』のマルチプレイはUNSC Infinityの中で起きるというわけだ。UNSC Infinityで行うことは大きくわけてふたつ。スパルタン同士のトレーニングという設定で従来通りのマルチプレイが楽しめる“War Games”と、まったく新しいモード“スパルタンOps”だ。
▲スパルタンIVはさまざまなカスタマイズが可能だ。
スパルタンOpsは協力プレイのミニミッションと呼べるもので、スパルタンIVとUNSC Infinityのクルーを中心に、キャンペーンモードとは別の新たなストーリーが展開する。特徴的なのは、あらかじめ用意されたエピソードをクリアーしていくのではなく、毎週5つのエピソードを配信するという点。プレイヤーはテレビドラマを観るような感覚で、新たなストーリーを追うことになるのだ。スパルタンOpsはWar Gamesとも密接に関係している。ミッションの進行とともにプレイヤーは自身のスパルタンIVを進化・カスタマイズすることができ、そのステータスのままWar Gamesへ参加できるのだ。また、スパルタンOpsにはさまざまなタイプのミッションが用意され、そのなかには対人戦で役立つテクニックが身につくミッションもあるという。キャンペーンモードの延長でスパルタンOpsを遊んでいれば自然とマルチプレイの腕前も上達するので、初心者にとっては非常にありがたい存在と言えるだろう。なお、スパルタンOpsで展開する物語はキャンペーンモードの“小さな続編”という位置づけにあるそうで、マスターチーフが登場することもある。エピソードが配信される期間については“ひとつのシーズン”と表現されており、具体的な期間は不明。ダウンロードコンテンツとは別物という扱いなので料金は発生せず、配信済みのエピソードを遡って遊ぶことも可能だ。
War Gamesに関しては今回のスタジオツアーで唯一、プレイアブルな状態で公開された。このモードはさきほど軽く説明したとおり、いままでどおりの感覚でマルチプレイを楽しむことができる。とは言え若干の変更は加えられており、前述したスパルタンOpsとの連動や、リスポーン時間の短縮など、よりプレイが白熱する仕様となった。また実際にプレイしたところ、デフォルトでダッシュができるようになっていることを確認。ちなみに今回プレイしたマップは、『Halo 4』で初登場となる“ラップアラウンド”と“ウォーハウス”のふたつ。前者はフォアランナーのソーラー・ジェネレーション設備で、マップの構成はふたつの階層から成っている。デザインや色合いは落ち着いた雰囲気で、全体的に透明感のある色合いで建造物も若干丸みを帯びているような印象を受けた。もうひとつの“ウォーハウス”で放棄された生産工場という設定で、ラップアラウンドとは正反対の不穏な空気が漂うマップ。こちらは大きく分けて工場内部と工場外周というマップ構成で曲がり角も多く、敵と鉢合わせになる機会が多そう。チーム戦ではしっかりと役割分担を行う必要がありそうだ。
▲ラップアラウンド。
▲ウォーハウス。
■フランク・オコナー氏インタビュー第2弾、マルチプレイについて聞く
スパルタンOpsという新モードの搭載によって、『Halo 4』のマルチプレイの幅をさらに広げる。いままでキャンペーンしか遊んでいなかった人は本モードを遊ぶことで自然とマルチプレイ対戦に移行することができるだろう。また、既存のマルチプレイユーザーもカスタマイズ要素に夢中になるはずだ。とは言え、まだまだわかっていることは少ないし、War Gamesに関しても多くのことが語られていない。そこで、再び同作のすべてを知るフランチャイズ デベロップメント ディレクターのフランク・オコナー氏に登場してもらい、今度はマルチプレイに関する質問に答えてもらった。
――スパルタンOpsの概要を改めて説明してもらえますでしょうか。
フランク ひとことで言えば、ストーリーをミッションに分けて配信するというイメージです。ミッションは週に5つ用意され、各ミッション15分ほど。それをソロあるいは協力プレイで1週間かけて遊んでもらうんです。クリアーすると新たなストーリーがアンロックされるので、テレビドラマを観るような感覚で楽しむことができるでしょう。
――テレビドラマのようにということは、ミッションは1日1個までといったルールがあるのでしょうか?
フランク それはプレイヤー次第です。一気に5つを遊んでしまってもいいし、1日1個ずつやってもいい。また、過去のエピソードに遡ることも可能です。
――いつから始め、いつまで続ける予定ですか?
フランク スケジュールについては今後発表しますが、多くのプレイヤーが楽しんでくれるのならば、当然長く続けていくことになると思います。
――スパルタンOpsのストーリーはメインストーリーと繋がっている?
フランク もちろんつながっています。メインストーリーに登場したキャラクター、発生したイベントが、スパルタンOpsのストーリーをリードしていくでしょう。また本モードではある程度の分岐もある予定です。ちなみに、マスターチーフとコルタナは出てきますが、物語の中心となるのはほかの新しいキャラクターです。
――本モードは、マルチプレイ対戦は敷居が高いと思っている人たちへの架け橋にもなりますね。
フランク そのとおり。スパルタンOpsはマルチプレイ対戦へひとつの流れを作るでしょう。キャンペーンで学んだことがスパルタンOpsで活かされ、スパルタンOpsで得たテクニックはマルチプレイ対戦にも通じている。またマルチプレイ対戦の仕組みそのものについても、経験の浅いプレイヤーが入りやすくなるように、いろいろなやりかたで努力をしています。プレイ方法の説明、始めに使う武器、スキルが同等で同じようなところに興味を持ったプレイヤーとのマッチメーキングなど。
――オープンβテストを行う予定はありますか?
フランク テストを行う予定はありません。社内でα、β各種テストを相当数行っています。
――本作では、いままでにあったマルチプレイの要素はすべて収録されていると考えていいですか?
フランク 目立たないゲームモードなどで変更しているところはあるが、ほぼすべていままでどおりのものが遊べると考えて問題ありません。主要なフィーチャーは削除していないし、変更についても改善という認識です。ほんの一部を除いて、これまでどおり楽しむことができるでしょう。
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テレビドラマのように楽しむ新たなマルチプレイ“スパルタンOps”【『Halo 4』スタジオツアー その2】 - ファミ通.com
http://www.famitsu.com/news/201204/20012885.html
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