Google,独自OS搭載の低価格ノートPC「Chromebook」の国内販売を発表。ただし個人向け販売は未定
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Chromebookと聞いて,ピンとくる4Gamer読者は少ないと思うので,簡単に説明しておこう。ChromebookはGoogleが開発したChrome OSをベースにした低価格ノートPCで,海外では2011年から販売されているものだ。GoogleのWebブラウザである「Chrome」により,Webアプリケーションを使うのが基本の製品であるため,Windows搭載PCやAndroidのように,ユーザーがアプリケーションをインストールして使う,というものではない。おおざっぱにいえば,Chrome専用ネットブックといったところか。事実上インターネット接続も必須であるが,内蔵アプリケーションであればスタンドアロン状態でも利用可能だ。
CPUにはIntelのAtom,またはARM系SoC(System-on-a-Chip)を採用する製品がほとんどで,液晶パネルのサイズも10~13インチ程度。扱うデータはGoogleのクラウドサービス上に保存するのが基本となっているので,本体のストレージ容量も16GB程度と少ない。米国では200~400ドル程度で販売されている製品が多いようだ。
こういった製品なので,当然ながらWindows用のアプリケーションは動かないし,Windowsをインストールすることもできない。そのため,Windows用に作られた悪意あるソフトも動作しないという点が,セキュリティ面の利点というわけだ。
ただし,Adobe Flash Playerは動作するので,Flashベースのブラウザゲームなら動作する可能性はあるだろう。たとえば「艦隊これくしょん -艦これ-」は,問題なく動作するという報告がネットにあがっている。
なお,Android用アプリケーションも動作しないが,将来のChromebookではAndroid用アプリケーションを動作させるという計画を,Googleは2014年6月25日に開催された開発者向けイベント「Google I/O 2014」で発表した。そのため,いずれはAndroidアプリケーションも利用できるようになるだろう。
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ただし,今回はあくまで企業や教育機関向けに販売するだけで,個人が手に入れる手段は基本的にないと考えていい。米国では大手家電量販店やスーパーマーケットのPCコーナーでも販売されているのだが,筆者が渡米するたびに観察している限りでは,客から関心を持たれている様子はあまりなかった。
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こちらはASUSの2製品で,左が11.6インチ液晶パネル搭載の「C200」,右は13.3インチ液晶パネル搭載の「C300」。米Amazonでは,それぞれ249.99ドル,299.99ドルで販売されている |
現状のChromebookはゲーマーにお勧めするような製品ではないし,そもそも個人は買えないわけだが,将来Androidアプリケーションも動作するようになれば,Android用ゲームも楽しめる安価なノートPC型端末として導入するというのはありかもしれない。
Chromebook 公式Webページ(英語)
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