MSI,GeForce 800M搭載ゲーマー向けノートPC 4シリーズを早くも発売。アンダー2kgでGTX 870M搭載の薄型ノートも披露
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新製品のうちGT70とGT60シリーズは,パソコンショップ アークが販売を開始している。
ここでは,事前に開催された報道関係者向け製品説明会での情報をもとに,各製品の特徴を簡単にレポートしよう。製品説明会では,後日発表予定の薄型ゲーマー向けノートPCも参考出品として披露されたので,合わせて紹介したい。
GT70 Dominator&GT60 Dominator
2880×1620ドット液晶パネル採用の3K Editionも登場
MSIのゲーマー向けノートPCの中でも,最上位に位置付けられるのが「GT」シリーズである。今回から製品名に「Dominator」(支配者の意味)という強面なイメージがする単語が付加されており,ハイスペック製品らしさを名前からもアピールしているようだ。
GTシリーズには,17.3インチ液晶ディスプレイを搭載する「GT70 Dominator」と,15.6インチ液晶ディスプレイモデルの「GT60 Dominator」の2種類がある。上位モデルはGPUに「GeForce GTX 880M」を,下位モデルでも「GeForce GTX 870M」を採用しており,グラフィックス性能には期待できそうだ。
製品名と搭載GPU,液晶パネル解像度の組み合わせを,表で記載しておこう。
![]() GT70 2PC Dominator | ![]() GT60 Dominator |
GT70 2PE Dominator Pro | GeForce GTX 880M グラフィックスメモリ容量8GB | 17.3インチ 1920×1080ドット (ノングレア) |
GT70 2PC Dominator | GeForce GTX 870M グラフィックスメモリ容量3GB | |
GT60 Dominator 3K Edition | GeForce GTX 880M グラフィックスメモリ容量8GB | 15.6インチ 2880×1620ドット (ノングレア) |
GT60 2PE Dominator Pro | 15.6インチ 1920×1080ドット (ノングレア) | |
GT60 2PC Dominator | GeForce GTX 870M グラフィックスメモリ容量3GB |
「GT60 Dominator 3K Edition」は,2880×1620ドットという高解像度なIPS液晶パネルを採用するモデルである。2013年6月に発表された「GT60 3K Edition」と同じ液晶パネルを利用した製品のようだ。
MSIでは「PCゲームの90%は標準で3Kをサポート」「ゲームは最も3Kに対応しているアプリケーションです」と主張しており,3Kディスプレイの高精細はゲームでこそ生かせるとアピールしている。
CPUについては,リリース文などでは「第4世代Intel Core i7プロセッサ」としか書かれていない。説明会場に展示されていたGT70 2PC Dominatorのボディには,「Core i7-4800MQ」と書かれたスペック表が貼られていたので,Haswell世代の4コアCPUを搭載可能と思われる。
ストレージ関連の仕様はGTシリーズの2013年モデル(関連記事)と同様に,mSATA接続SSD 3枚をRAID 0構成で搭載する「Super RAID 2」を採用するのが大きな特徴だ。128GB SSDを3枚使用すれば,SSDの総容量は384GBに達するし,これに加えて2.5インチのHDDも内蔵可能なので,ノートPCとしてはストレージ面が充実しているといえよう(※実際のストレージ構成は販売店により異なる)。
カラーLEDバックライトを備えたSteelSeries製キーボードを搭載する点は,2013年の製品と同様だが,新たにSteelSeries製の設定ソフト「SteelSeries Engine」をプリインストールした点は,特筆すべきポイントといえよう。同ソフトは,キーボードバックライトの色を設定できるほか,キーボードのほとんどにキーボードマクロを割り当てられるといった珍しい機能も備えている。
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2013年モデル同様,LEDバックライトを備えたSteelSeries製キーボードを搭載(左)。キーボードのほとんどにマクロを割り当てることも可能になった(右) |
メーカー想定売価は,GT70シリーズが20万~30万円前後。GT60シリーズが20万~27万円前後だ。
なお,パソコンショップ アークが発売した製品では,384GBのSSDと1TB HDDを搭載し,CPUにはCore i7-4800MQを採用した「GT70 2PE-1244JP」の場合,BTO標準構成価格は29万9800円(税込)となっている。MSIのロゴが入ったヘッドセット「SteelSeries Siberia V2」や,ゲーマー向けマウスも付属するという。
GT60 Dominator 3K Editionベースの「GT60 2PE-498JP」の場合,Core i7-4800MQと128GB SSD,1TB HDDを搭載して,BTO標準構成価格は25万4800円(税込)だ。
パソコンショップ アーク GT70・GT60リリースページ
GE70 Apache&GE60 Apache
GTシリーズの下位に当たるゲーマー向けノートPCが,GEシリーズだ。GTシリーズと同様に,GEシリーズにも17.3インチ液晶ディスプレイを搭載する「GE70 Apache」と,15.6インチ液晶ディスプレイモデルの「GE60 Apache」の2種類がある。上位モデルはGPUに「GeForce GTX 860M」を,下位モデルは「GeForce GTX 850M」を採用する点が特徴だ。
なお,どちらの製品も液晶パネルには,解像度1920×1080ドットのパネルを採用している。
![]() GE70 Apache | ![]() GE60 Apache |
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SteelSeries製キーボードの搭載や,SteelSeries Engineのプリインストールといった特徴は,GTシリーズと同様だ。
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メーカー想定売価は,GE70シリーズが13万~17万円前後。GT60シリーズが12万~16万円前後となっている。
厚さ20mm未満,重量2kg未満のボディに
3K液晶とGTX 870M搭載のノートPCも予定
説明会ではGTシリーズとGEシリーズのほかに,薄さと軽さを重視したゲーマー向けノートPC「GS」シリーズのGeForce 800M採用モデルも出展されていた。こちらはあくまで参考出品で,発売時期や国内での価格は未定であるが,興味深い製品なので取り上げておきたい。
まず「GS70 Stealth」は,2013年に登場した17.3インチ液晶パネル採用製品をベースに,GeForce GTX 870Mと4コアCore i7を搭載した性能強化版といえる製品だ。性能を向上させながら,本体の厚さは約21.8mmと,従来モデルのサイズをそのまま継承している点は評価に値するだろう。
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GeForce GTX 870Mを採用するGS70 Stealth |
GS70 Stealth以上に日本で受けそうなのが,新モデルである「GS60 Ghost」だ。
ボディの素材に,NECパーソナルコンピュータのUltrabook「LaVie Z」にも使われた「マグネシウム・リチウム合金」を使用して,軽さと強度を実現。これによって,厚さは19.95mm,重量は約1.9kgという薄型軽量化に成功したという。
しかもこの薄型軽量ボディに,15.6インチサイズで解像度2880×1620ドットの液晶パネルやGeForce GTX 870Mなど,GS70 Stealthと同等以上のスペックを詰め込んだというのだから驚きだ。
内蔵ストレージにはmSATA接続SSD 2枚によるSuper RAIDと,2.5インチHDD(※厚さは不明)を搭載可能なので,ストレージの面でも見劣りはしない。
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GSシリーズの新顔は,15.6インチ液晶パネル搭載のGS60 Ghostだ。厚さ20mmを切るボディに,GeForce GTX 870Mを搭載する |
製品の登場は2014年7月くらいとのこと。これだけのスペックを薄型ボディに詰め込むとなると,製品の実売価格はいくらになるのか,ちょっと怖い気もするが,アンダー2kgでGeForce GTX 870M搭載のノートと聞けば,手にしてみたいと思う人も少なくないのではないだろうか。
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説明会では,今回発表されなかった「GP70」「GP60」なる下位モデルや(左),「GX70」「GX60」なるAMD製GPU採用モデルの名前もちら見せされた(右)。GXシリーズには,「R9 M295X」なる未発表GPUが採用される予定だという。はたしてどの程度の性能を備えているのだろうか。製品の登場に期待したいところだ |
MSI G Series 公式Webページ
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