「Cherry MX RGB」は競合製品と光り方が違う! 約1680万色に光るCorsair製ゲーマー向けキーボードが10月下旬に国内発売
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税込の販売代理店想定売価は順に,3万2180円前後,2万8800円前後,2万3200円前後となっている。
ここでは発表会で披露された3製品の概要と,今後登場予定のゲーマー向けマウスおよびゲーマー向けヘッドセットの話題をレポートしよう。なお,2014年6月に開かれたCOMPUTEX TAIPEI 2014にて,CorsairおよびZF Electronicsの担当者にインタビューしたときの記事も掲載しているので,こちらも合わせて読んでいただきたい。
[COMPUTEX]七色に光るCherry MXキースイッチ搭載キーボードは,なぜCorsairから登場するのか。CherryとCorsairの担当者に聞く
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Corsairのキースイッチはキートップだけでなく,キーの周囲まで光る
まず3製品の違いについて簡単に説明しておこう。基本となるのは,テンキー付きキーボードのK70 RGBで,これのメインキー左側にマクロ用の[G]キーを18個追加したのが最上位モデルのK95 RGB。逆に,K70 RGBからテンキー部分と音量調節用ダイヤルを省いたものがK65 RGBという商品構成となっている。
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![]() K95 RGB。左端に18個の[G]キーを備えるハイエンドモデルだ | ![]() K65 RGB。テンキーと音量調節用ダイヤルを省いたコンパクトモデル |
国内発売される製品はいずれも,キースイッチ本体にCherry MX Red,いわゆる“Cherry赤軸”を使ったモデルとなっている。海外ではCherry MX Blue(Cherry青軸)やCherry MX Brown(Cherry茶軸)を採用する製品もあるのだが,リンクス・インターナショナルによると,Cherry青軸モデルは時期未定ながら投入予定があるものの,Cherry茶軸モデルについては未定とのことだった。
[G]キーやテンキー,音量調節用ダイヤルの有無など以外の仕様は3製品とも同一で,Nキーロールオーバー対応と100%のアンチゴースト,1000Hzのレポートレートといったスペックは全機種共通のものだ。
Corsair製の設定ソフト「Advanced Corsair Utility Engine」(以下,CUE)を使用することで,すべてのキーのキー割り当てを変更したり,マクロ機能を割り当てたりすることも可能な点も共通している。要は,キーの数以外の仕様は共通と理解していい。
![]() K95 RGBが装備する18個の[G]キー。この写真では分かりにくいが,これらのキーもメインキーと同じように光る | ![]() K70 RGBとK95 RGBの右上には,音量調節用ダイヤルやメディアコントロールキー,[Windows]キーのロックボタンやバックライト消灯ボタンがある |
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Handley氏は,従来のLEDバックライト付きCherry MXとCherry MX RGBの透視図を披露しながら,その違いを説明する。
従来型のキースイッチでは,スイッチ軸の隣にLEDが配置されており,それが点灯すると,キーの下側や半透明になったキートップの文字から光が漏れて見えるという仕組みだ。一方のCherry MX RGBでは,キースイッチが載る基板上に小型のカラーLEDが実装されている。そして軸の横に「LED Lens」なる小さなレンズを置いたことにより,光を上だけでなく側面にも広げる仕組みなのだという。この「クリアなレンズが一番の違い」であると,Handley氏はアピールしていた。
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スライドを撮影したので見にくいのは恐縮だが,Cherry MX RGB(左)と従来のCherry MX(右)の透視図。Cherry MX RGBのLEDは基板(PCB)上に表面実装されており,その上に配置されたレンズで光を周囲に拡散する仕組みだ |
さらに,半透明のカバーで覆われたキースイッチの根元部分が剥き出しになった特異なデザインを採用しているため,キーの側面も明るく光るようになっている。キーボードのデザイン自体も,Cherry MX RGBの仕組みを生かせるように設計されているわけだ。
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発光色カスタマイズは非常に柔軟
ただし自作するのはかなりの難易度
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設定可能な発光パターンは実に多彩で,波のように光が流れていったり,発光色が変わり続けたり,押したキーから光が広がるように光ったりと,およそ考えつきそうな光らせ方はなんでもできるといってよさそうだ。光が流れるように動くパターンの場合,動く方向を1度単位の角度で設定できるのにはちょっと驚かされた。
光るタイミングも設定できるので,たとえば「キーを押してから10秒後に光る」といった設定も可能だ。RPGなどで魔法やポーションを使うキーにこうした設定を割り当てておけば,クールダウン時間終了を光で示すといった使い方ができるだろう。
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幸いなことに,CUEには標準で多くの発光パターンを定義したプリセットが用意されているうえ,作成した発光パターンのプロファイルをファイルとして書き出したり取り込んだりする機能も備えている。Corsairのフォーラムページ(英語)には,他のユーザーが作成したプロファイルが多数投稿されているので,自分の使いたいプロファイルがあればそれを利用してもいいし,それらをカスタマイズして自分なりの発光パターンを作るのもいいだろう。
ちなみに,発光パターンのカスタマイズを極めると,下に掲載した動画のようなアニメーションをキーボード上で実現することさえできるそうだ。
K70 RGBのイルミネーション機能によるアニメーションの例

Handley氏によると,Corsairでは現在,ゲームデベロッパと協力して,ゲーム側からイルミネーション機能を制御するAPIを策定しているとのこと。これができれば,たとえばゲーム中にキャラクターの体力が減ったり,出血のような持続的ダメージを受けたりすると,キーの色や点滅でそれを表現するといったことも可能になるそうだ。今後の展開に期待したい。
イルミネーション機能搭載のレーザーマウスM65 RGBも発売予定
Handley氏はキーボードのほかにも,国内発売予定の製品についても簡単に説明してくれた。
1つめは,カスタマイズ可能なイルミネーション機能を備えるレーザーセンサー搭載マウス「M65 RGB」だ。海外ではすでに発表済みだが,まだ製品情報ページは用意されておらず,国内での発売時期も未定である。
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ボタン配置も若干だが変更されているそうだ。M65では左側面に,押している間だけDPIを下げる[スナイパー]ボタンが配置されていたのだが,この配置が押しにくく,ボタンも固いという問題がユーザーから指摘されていたそうだ。そこでM65 RGBでは,[スナイパー]ボタンを少し手前側に移動させて,ボタンも押しやすいものに変更されている。M65を試用して「なんだかサイドのボタンが押しにくいな……」と思った人は,M65 RGBに期待してみよう。
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国内での発売時期はやはり未定であるが,ワイヤレスヘッドセットに興味のある人は今後の情報に注目しておくとよさそうだ。